クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。
鳳雛(ほうすう)の田原です。
事務長を採用して、これまで
「上手くいった」
と胸を張って言える人はどのくらいいるのでしょうか?
大概の場合、
・院長は事務長の働きに物足りなさを感じ
・事務長側は、院長に不満を持っている
というケースが多いのではないでしょうか?
今後、
事務長を雇おうかと思案中のカタに
事前に、
『起こり得るリスク』
をここでお伝えしておきます。
それを踏まえてから
採用に踏み切っても遅くはないでしょう。
目次
1、事務長採用で起こり得るリスク
結論から申しますと、
下記のようなことは有り得ます。
・スキルだけ身につけて独立してしまう・仕事の不備をずっと隠し続け、ある日、とぶ・女性スタッフに嫌われたくないから、スタッフといっしょになって院長の陰口を言う・女性スタッフと不倫する・不倫は程なくバレて、スタッフ全体がシラケてやる気が下がる・使用者 vs 労働者の構図となり、労働者代表のような顔をして対立してくる・院長には平身低頭でも、業者にはでかい態度を取る。医院の評判が悪くなる・女性スタッフを下に見た、横柄な言葉遣い・態度を取る
少なく見積もっても
これだけのリスクがあります。
決して他人事ではありません。
事務長希望者は、
最初は「イイ顔」をしていることが多いです。
『通過するための面接』も上手いのです。
院長とすれば、
「良い人に出会えた」
と最初は喜ぶのですが、
院長は自身の業務で手一杯なので
事務長のその業務内容までは目が届かず、
事務長がある種、
『治外法権』状態にになり、
増長するケースもあります。
2、対策
このような危険性があることを前提にしても、
それでも
「事務長は必要」
という場合、
どうすればよいかというと・・・
a、逃げられない状態の「身内」等から採用するb、最悪のケースを想定した医院ルールを作成し、事務長にこそ徹底して伝えるc、診療時間以外のタイミングになるべく時間を確保し、話し合う時間を多くするd、事務長側の思いや事情、言い分等を定期的にヒアリングするe、院長側が求めることと、それに見合う報酬額の考えも伝える
これくらい徹底すれば、
組織全体の底上げに貢献してくれる可能性が高まります。
3、まとめ
A、事務長採用には大きなリスクも伴うので、事前の念入りな準備が必要
B、仕事の特性上、院長は事務長のことまで頭が回らない。それが疎外感や治外法権、増長等に繋がる
C、事務長と1対1で話す機会を増やし、お互いの思いを知ると『誤解による暴走』を防げる
追伸
上記の
a、逃げられない状態の「身内」等から採用する
に関して、
身内を事務長として採用した場合、
既存スタッフとしては、
「事務長は院長の手先」
「事務長に話すと、それはすぐ院長の耳に筒抜け」
といった誤解や思い込みをするスタッフも現れるので
身内だからこそ生じるデメリットへの対策も
充分講じる必要があります