クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。
 
 
院長「Aさん本人が、SNSは得意と言っていたのにな…」
Bさん「え?院長…  Aさんは何でも大袈裟に言うタイプですよ…」

 
 
仮説とは?
 
 
 
わかりやすい言葉でいえば、
『推測』
 
別の言い方をすれば、
 
『当たりをつける』
 
 
ということ。
 
 
 
そんな難しい話ではなく、
噛み砕いて言えば、
「こうではないかな?」
と思い巡らすこと。
 
 
今回は
コンサルタントの『仮説思考』とやらを
具体例で簡単に説明いたします。
 
 
 
 
 
 

1、仮説思考のメリット

 
 
当たりをつけることのメリットは
 
・のんべんだらりと考えず、一つの軸を基に考えるので、成否に辿りつくのが速い
・話を鵜呑みにして、結果、遠回りになることを防げる
・相手のウソを見抜けやすくなる
 
 
 
 
 

2、鵜呑みにしてはいけなかった、ある男性との会話

 
 
前に、
50代男性と話していた時のこと。
 
その男性は
「前の職場では、めちゃくちゃ働いていたんですよ」
 
と言っていました。
 
あぁそうか、ハードワーカーだったんだね。
とも考えながら、
話を進めていくと、
その男性の発言は、
 
「朝はパンだけですが、晩はめちゃくちゃ食べるんですよ」
「Aさんは、めちゃくちゃ感じがイイ人なんですよ」
 
と。
 
 
なるほど。
この人は、ただ単に「めちゃくちゃ」が口癖なだけなんだな。
という結論に至りました。
実際そうでした。
 
 
もし最初の
「めちゃくちゃ働いていたんですよ」
だけを聴いて、
それを真に受けていたら
 
『ハードワーカーで仕事熱心な人』
 
という認識になっていましたが、
それを真に受けず、
「本当か?」
と疑いの目を持ちつつ話を進めた結果、
 
ただ単に
『めちゃくちゃが口癖の人』
という事実に気づける。
 
特にハードワーカーでもない。
 
 
 
 
 
 

3、仮説の使い道 具体例

 
『仮説思考』というと、
何やら難しい戦略立案や、問題解決をイメージする。
 
 
が、
もっと日常のことでも使える。
使うべき。
 
例えば1on1で部下や上司と話す際。
 
この時、ある程度「当たりをつけ」ながら話を聴くと、
誤認を防ぐことができ、
遠回りせず、
問題の本質に辿りつきやすくなる。
 
具体的にいうと
このようなことを推測しながら話を聴く。
 
 
✔ この人は、物事を大袈裟に言うタイプではないか?
✔ 事実のように喋っているが、本人が勘違いしているかも?
✔ この人は深く考えていないタイプだろう。あまり何も出てこないな。時間は有効に他の人に使おう
✔ 感情語や形容詞が多いな。言語化能力は高くないタイプかな?
✔ この人は控え目だが、きちんと物事を観察している人だろう

✔ 自己顕示が強いタイプだな。話は50%くらいで聞いた方がいいだろう
✔ この人は「口だけ」の人だろう。相槌は打ちつつ、流していかないと振り回されるだろう

 
 
上記、
「相手に失礼ではないか!」
という声も聞こえてきそうだが、
 
一番の目的は
『最速で物事の本質に気づき、全体利益を生むこと』
 
 
ですから、
口には出さず、
心の中でいろいろな当たりをつける。
 
誤解や勘違いをして、
遠回りする方が、相手や組織全体に失礼。
 
という考えですね。
 
 
 
 
 

4、人間の基本

 
 
こんなことを言うと、
誰かに怒られそうですが、
 
これまで
コンサルティングの仕事で、
様々な人と1on1の面談を重ねてきた結果、
言えることがあります。
 
 

『人はしょっちゅうウソをつく』

 

『人は結局、自分の都合を最優先する』

 
 
ということ。
 
悲しいかな。
これが現実です。
 
 
極稀に、
 
・自分の都合よりも他者を優先する
・自分よりもお客を大事に考える
・自分の身を削ってでも他者に貢献する
 
そんな人もいるが、
それはほんの一握り。
 
いや、
一摘み。
 
 
口では
 
「後輩の育成のため」
「従業員を働きやすくするため」
 
と言いながら、
結局は、それを決行した方が自分にとって都合が良い。
というのがほとんど
 
 
また、
ウソをつくのも然り。
 
人間、最初から本当のことなんて言わない。
 
・本当のことを言うとカッコ悪い
・自分を正当化したい
・自分の未熟さを認めたくない
・好きな人にはイイように思われたい
・ダメ人間なのがバレないように予防線を張っておきたい
 
 
理由は様々だが、
結果、ウソをつく。
 
「重いウソ」といかないまでも、
すぐに数値を盛る。
言い訳じみたことを言う。
 
これが人間。
という前提で考えないと、
自分がもたない。
 
自分が潰れる。
 
 
だからこそ、
自分の頭でしっかり考えて、
当たりをつけながら、他者の話を聴くことが誠に大事。
 
 
 
 
 

5、まとめ

 
A、『仮説思考』とは当たりをつけること
B、人は自己保身ですぐにウソをつくから、仮説思考がないと真に受けてしまう
C、当たりをつけるから、素早く問題の本質に気づける
 
 
 
 
 

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