クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。
今回は、
「人材を殺す医院」
に関してお伝えいたします。
1、今回の要点
・学生時代のアホ
・院内にイジメがある理由
・それでも、取り組みが上手くいかないのは?
2、片付け、ちゃんとしています?
最初に貴方へ質問です。
医院の備品、
・どこに
・何個あるか
ご存じですか?
敷地面積が広めで、
片付けが得意でない医院様で、
しばしばあるのが、
在庫の保管場所がバラバラで、
何が、いくつ、どこにあるか、
誰も把握できていなくて、
既に持っている在庫を、
ダブって発注するというムダです。
何を言いたいかというと、
「経営資源は、使う人が認識していないと、『ない』のと同じ」
ということです。
翻って、
貴方の医院スタッフの長所も、
使う人(院長や管理職)が把握していなければ、
その経営資源は、ムダとなるのです。
(言葉悪いですが…)
3、学生時代の同級生
貴方も、こういう記憶がございませんか?
貴方が学生時代、
・普段、運動も勉強もからっきしダメな同級生だが、文化祭で、バンド演奏、ボーカルをすると輝いていた・普段、勉強に関しては本当に飲込みが悪く、所謂「アホ」だったが、運動会になると、抜群の運動神経を発揮して、輝いていた・運動神経が絶望的になく、体育の時間は足手まといになっていた人が、英語のスピーチ大会では輝いていた
人の魅力や、
輝けるポイントって、
やはり人によって違うのです。
Aという土俵では、からっきしダメな人も、
Bという土俵では、スターになることがある。
逆に言うと、
Aでスターだった人が、Bでは劣等生ともなるのです。
4、人材の配置
医院スタッフでもこれは同じ。
やはり、人には得手不得手がある。
力を発揮できる『場所』は、人によって違います。
コンサルティングの現場では、これをつくづく感じます。
・手技は不器用だけど、人当たりの良い人(素の笑顔が素敵)・本人は自覚のない仏頂面だけど、仕事はきめ細かい人・理解力や記憶力は悪いけど、プレゼンは抜群に上手い人
誰をどの役割に宛がうかで、
毒にも薬にもなるというわけです。
5、医院の現実
私がコンサルティングに入って、
クライアント先のスタッフ様方を見ていて、
違和感を感じるのは、
人間の優劣の基準が、
『手技のみ』
になっているということ。
医院経営って、
「経営」であるわけですから、
診療スキルだけではなく、
・接遇力・事務処理能力・マーケティング能力・カウンセリング能力・人をまとめるマネジメント能力・相手を動かすプレゼン能力・良い空間を作る、デザイン力や管理力
等、様々な能力が必要となってくるわけです。
院長は経営者ですから、
理解されているかもしれませんが、
こと、スタッフ様に関しては、
『手技』
の優劣のみで、すべてを判断している…
手技が苦手な人は、人間でない扱いをされることもしばしば…
手技が優れている人の、
手技が苦手な人への、
当たりは強かったりするわけです。
最悪の医院様のケースでは、
(女性は特に)ベテラン勢が数を集めて、
手技の習得が遅い若手を
1対多で、
イジメる、排除する
という愚かな行為をしたりもするわけです。
6、貴方がすべきこと
私の感触だと、
従業員の特性や長所に、
「けっこう無関心だなー」
という院長が多い印象です。
「経営資源」というものは、
院長がそれを、
意識的に、
知ろうとするか、しないか、で
大きく変わります。
そして同時に、
それは、医院の成果や評判、信用にも繋がります。
院長(やコンサル)がすべきことは、
1、意図的にスタッフの特性を知ろうと動くこと2、長所を活用できる「場」を、患者様メリット・医院メリットを考えて工夫すること3、それをきちんと、スタッフ全員に周知すること
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上記、一番大事なのは、
意外と3です。
1と2を頑張ってやったとしても、
意外とそれをスタッフ全員に伝えるところは
手を抜いてしまって、
スタッフ間で誤解が生じて、
取り組みがつぶれていくことは、少なくありません…
まずは貴方主体で、1から始めてみてください。
備品や在庫の例で言うなら、
患者数が少ない時間に、
誰かにちょっと、
片付けや在庫確認をしてもらえば済むことなのに、
それもせず、
目先、足りていない在庫をどんどん、
ムダに発注するようなことは、もうやめましょう。
7、締め
大事なのでもう一度言います。
1、院長がきちんと時間を作って、2、スタッフそれぞれの長所と短所を把握して、3、適切な人員配置、適所を与えるかどうかで
人材の特性は、
『毒にも薬にもなる』