クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。
今回は
「コンサル活用に失敗する院長」
に関してお伝えします。
具体的に今回あげるのは、
1、値切ること2、高みの見物を決め込む3、虚偽の情報を流す4、コンサルタントの陰口を言う5、原因をすべて他人に探す
の5つです。
「私田原が」
というものではなく、
これまで知り合いのコンサルタントと話してきて、
「コンサルタントは一般的にこういうもの」
という視点で述べています。
目次
1、《値切ること》
なぜ値切りがダメかというと、
「コンサルは整合性を考えるから」
です。
例えば月¥15万→¥10万にコンサル代金の値切りに成功したとして、
得した気分になるかもしれませんが、
忘れてならないのは、
他の顧客はきちんと正規料金を払っているということ。
コンサルの立場ならどう考えるでしょうか?
・「何かで値切り料金のことが漏れても、きちんと説明できるようにサービスに差をつけよう」・「正規料金を払ってくださっているクライアントを優先しよう」・「値切ったクライアントは一番最後でいいや」
どのコンサルも、
こういうことは当たり前に考えるものです。
2、《高みの見物を決め込む》
クライアントとコンサルタントは
二人三脚で組織強化を進めていくもの。
共同作業です。
例えば、
ダイエットをする時に
トレーナーにお金を払ったからといって、
「あとはお前がやれ、私は何もしない」
という姿勢では、
痩せないのは目に見えていますよね。
コンサルティングとは、
経営投資であって、
飽くまで自分の組織のことに関して
トップの院長が「他人事」になってしまうと、
成果が出るとしても、
その成果は非常に遅くなってしまうでしょう。
3、《虚偽の情報を流す》
コンサルから
「院長、こういう案はどうですか?」
と提案されて、院長も同意したことなのに、
その案に関して
・「例の案、やっておきました」・「例の案、スタッフにちゃんと言っておきました」
と実際はやってもいないに、
虚偽の情報をコンサルに報告することがある。
私自身は、
そういう虚偽に関しても対策をしていますが、
一般的に、
そういう嘘をつかれて、
・成果が遠のく・コンサルがモチベーションを下げる
という事実があることは
しばしば耳にします。
4、《コンサルタントの陰口を言うこと》
院長は、
少なくともコンサル期間中は、
コンサルタントの陰口は言わない方がいいでしょう。
それは「コンサルに失礼だ」といった話ではなく、
結果、自分が損するからです。
厳密に言うと、
院長だけでなく幹部スタッフも言わない方がいい。
コンサルを活用するということは
『毎日、同じ空間・同じメンバーの中に、新しい風を入れる』
ということ。
場合によっては、
医院のメンバーだけでは数年、数十年動かなかったことが、
数ヶ月で良い方向に動くこともあるわけです。
言い換えれば、
これまでのぬるま湯に浸かっていたスタッフにしたら、
「ヤバイ!甘い汁が吸えなくなるかも…」
と、
反発したくなる対象にもなり得るわけです。
コンサルタントって。
私が管理職研修でよく言うセリフに
「上司の言動・行動はすべて、部下にとってOKサインになります」
院長や管理職が
コンサルの陰口を言っていると、
部下たちの間では
「なんだ、コンサルを悪く言ってもOKなんだ」「コンサルの言うことは、聞かなくていいんだ」
という理解となっていきます。
当たり前ですが、
このような状態だと、
医院の目標達成が進むわけもありません。
少なくないお金をコンサルに払って、
コンサルの陰口を言って、
結局、望む成果に遠のく…
あまり頭の良い行動とは言えないですね…
※コンサルタントも完璧ではないので、
変えてほしいことがあれば、
コンサル本人か、事務所スタッフに伝えるのが良いです。
5、《原因をすべて他人に探す》
これは院長に限らず、
スタッフさんもコンサル本人も
ですが、
良くない現象になっている原因を
なんでも他者のせいにして、
自分のことは一切省みない考え方だと、
どれだけ立派なノウハウや
優秀なコンサルタントを導入したところで、
根本的なことは変わりません。
コンサルタントによって、
組織が向上したとしても、
コンサルタントが去った後には、
リバウンドする確率が極めて高いでしょう。
【追伸】
コンサルを活用するメリットって、
単に医院業績が上がるだけではありません。
コンサルに協力的で、
コンサルの提案を
コンサルといっしょに取り組んだ、
積極的なスタッフ様は、
見違えるほど成長します。
現場の先輩や上司とは違った視点で
「考え方」や「解決策」等を
コンサルから学び取った積極的スタッフは、
次世代の中心的なスタッフになることが多いのです。