さて、今回は

「新人さん初日に、医院がすること」

に関してお伝えいたします。

 

4月ですね。
新年度のスタートです。

このブログ読者様の中にも、
新人さんが入ってくる医院さんもお有りと思います。

 

で、
新人さんの初日ですが、
どうしたらいいのか?

それをお伝えいたします。

 

1、要点

a、気構え・あり方教育だけに傾倒するのも考えもの
b、新人対応のダメな例
c、新人さんへすべきことの正しい順序

 

 

2、考え方・在り方を教えるな!

新人さんが入ると、
初日、
どうしたらいいのか?

少し困りますよね。

さすがにこれだけ
様々な情報が溢れている現在、
未だに

『俺の背中を見て、勝手に覚えろ!』

といった医院さんは、
極少数派とは思います。

で、

「最初は、診療スキルよりも
社会人としての考え方・在り方が大事なんだ!」

と鼻息荒く、
気構え的なことを怒涛の如く、教え込むところもあるのですが、

それもまた、
「んー」
という感じです。

確かにそれは非常に大事で、
早い内に教えた方がいいのですが、

新人さんの立場を
本気で考え込めば、
見えてくるものがあります。

 

 

3、新人さんの頭・バックグラウンド

本当に
新人さんの立場になって考えてみましょう。

どんな気持ちで、
どんな背景があるか?

A、初対面の人ばかりで不安→ここでやっていけるかな
B、怖い先輩いないかな?
C、院長はどんな人かな?
D、仕事覚えられるかな?
E、患者さんはどんな方々かな?

これまで、新人さんとも
1対1の面談や、研修を通して訊いてきましたが、
上記のようなところです。

 

院長としては、
「まあ、1年でこれくらい仕事を覚えてくれたらいい」
と考えているのに、

実際の現場の、同職種の先輩は
そことズレていることがあります。

 

先輩スタッフによるプレッシャーがあったりもします。

院長としては、
「業務スキルよりも、まずは考え方や在り方を重視してほしい」

と思っていても、
新人さん当人にしたら、

・「早く業務を覚えないと、先輩のプレッシャーが怖い」
・「考え方や在り方なんかよりも、まずは患者さんに迷惑をかけないことが第一。失敗は私も辛い」

と考えてる新人さんは少なくないのです。

 

 

4、実際にある、新人さん対応のダメな例

「なんでそんなに、適当なんだろう?」

と私も首をかしげてしまうのですが、
下記のような行動はやめた方がいいです。

 

新人さん初日

a、マニュアルの紙だけ渡して、ほったらかし
b、「役職がある」というだけで、人間性の低い先輩に教育を任せる
c、見学をさせるのだが、先輩は診療に忙しくて、新人さんを放置
d、院長と1回も接触がない
e、何も教えず、いきなり現場に入れて、実戦で覚えさせる

「あれだけ教えたのに、すぐ辞められた」
「また、採用経費と労力を使うのかぁ…」

となりたい人は、上記a~e、
大いに実行してください。

 

 

5、実際にすべき順序

まず、覚えておいてほしいことは2つ。

1、新人さんにいきなり、求めすぎないこと
2、長期的に考えると、化ける人も一定数いる

ということ。

育成する側も、
最初はカリカリせず、ある程度長期目線で考えましょう。

 

で、
初日はどうしたらいいのか?

 

1、院長が5分でも時間を作り、きちんと自己紹介や「安心させる言葉」を言う
(「仕事は、〇月くらいまでに覚えてくれたらいいから、最初は『確認』だけを徹底してくれたらいいよ」等)
2、業務の見学(必ず、ソフトな先輩をフリーにして、説明を添えながら。メモも取ってもらう)
3、兎にも角にも、労務的なことを、紙も渡しながらきちんと説明
(一方的に伝えるだけでなく、質疑応答時間も設ける)
4、医院のルール・規律(髪の色等)は初日に必ず伝える
5、マナー研修
6、人員に余裕があればロープレ
7、日報等で、感想・疑問点・意気込み等をアウトプット

これらを押さえてください。

 

初日に、考え方教育だけだと、
どこか学校の延長になってしまいます。

診療の現場も見せることによって、
適度な緊張感が走り、
マナー研修等にも身が入ります。

 

 

6、考え方教育のみに偏るべからず

基本的には、
私自身、
どれだけ業務スキルの向上をはかっても、

考え方や在り方が未熟のままであれば、
将来的に、医院にとって負の影響を与えると考えています。

 

が、
実際には、
入職半年か1年くらいまでは、
現場での
「業務を100%こなせない」
ことによる、先輩や患者様へのプレッシャーがあって、

院長が必死に『考え方教育』をしても、

新人さんは上の空。

という現実もあったりするのです。

手垢のついた言葉となりますが、
「何事もバランスが大事」です。

新人さん本人に、
考えや希望を訊きながら、教育を進めましょう。

注意点は、
新人さんに直接聞いても、

『一言目はウソをつく』

ということです。

それを踏まえて、本音・真相を探りながら育成してきましょう。

 

 

7、まとめ

A、考え方教育に偏り過ぎても良くない
B、院長と、現場の先輩の『教育』に関する考え方に乖離があることは多い
C、業務に関するプレッシャーがあるままの状態だと、「考え方教育」は上の空になることも…
D、新人さんに安心感を与えましょう。不安を取り除くことも長期的には必要
E、院長は時間を作り、初日に必ず、新人さんと会話しましょう

 

 

8、追伸

どの新人さんも、
最初は、100%マイナスな感情で仕事に取り組む人はいません。

希望とか情熱を幾分かは持って、
仕事に取り組む人がほとんどです。

 

そのような人を

・人材として伸ばすのも、院長のマネジメントの腕
・半年も経てば、医院に非協力的なスタッフになるのも、院長のマネジメントの腕

最低限、
目先のことだけを考えず、
新人さんに関心を持ちましょう。

 

余談ですが、
医院スタッフの場合、
最初は、患者さんに過度に情緒的で
次第に、適切な距離感を覚えていきますね(笑)

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