1、バガボンドとは?
バガボンドという漫画があります。
スラムダンクという漫画を描いた作者
井上雄彦氏
の人気作品です。
宮本武蔵の物語を漫画で描いたものですが、
作者 井上雄彦氏のオリジナル要素も多く(それが良い)
斬り合いの話が終わった後は、
武蔵の自問自答の場面が多く描かれています。
現在1~37巻まで出ているのですが、
後半の36巻37巻は
特に良いですね。
2、後半の内容
内容としては、
吉岡一門との、1対多の
大きな戦いが終わった後に、
宮本武蔵が、とある集落にたどり着き、
村人といっしょに農業をする物語です。
「ただ、農業をする」
というだけの話なのに、
これが惹き込まれる・・・
私個人的に、
この36巻37巻は、
何回か、読み返していこうと思う2冊です。
(その時その時の、自分の状態によって解釈が変わると思うので)
3、それを医院マネジメントに活かす
この内容は、
クリニックの経営や、院内コミュニケーションにも
活かせるものが多いので、その一部をご紹介いたします。
ある、土地が肥えていない(田んぼに不向きな土地が多い)集落で
武蔵が一人、躍起になって、田んぼ作りに励む。
元々いる村人は、
田んぼ作りにずっと失敗してきたので、諦めモードになっている。
そんな村人が、
田んぼ作りに、一所懸命頑張っている武蔵を見て
「もうやめてくれ、出て行っていくれ」
と言います。
武蔵が、その村人達に迷惑をかけたわけでもないのに・・・
なぜ、村人はそんな発言をするのか?
それは、
・強くなろうと足掻く者が一人でもいると、何もしない自分が惨めになる
・みんなが同じ(怠け者)なら見えないのに、異質な人がいると自分の惨めさが浮かび上がる
・だから異質な人を追い出そうとする
・それができないとわかると、嘲笑い、下に見て、線引きして隔てる
・そうすることで、また惨めな自分を見なくて済む
会社やクリニックに限らず、
何人か人が集まった組織だと、
けっこうな確率で、
上記のようなことも有り得ると思います。
基本、人間は易きに流れる、怠け者だと思います。
ちょっとでも油断すると…
・的を射た努力をする人
・自分だけでなく、組織や顧客(患者様)のために、向上しようと努力する人
・目先の大変さに目を瞑り、将来得られる利益にフォーカスする人
がいた場合、
周りの人間が最低限してはいけないことは、
“その優秀な人のやる気を削ぐこと”
そして、
院長先生の役割は、
・その優秀な人が、動きやすい環境を作ること
・時間面・経済面で、支援できることは支援すること
・やる気を削ごうとする人を注意すること
間違っても、そのやる気を削ぐグループを野放しにしたり、
いっしょになって、陰口を言うことは、
しないこと
私のコンサルティングも
そういう、言いにくいことを言う、
医院にプラスになることなら、
怠け者の反発があっても、
論理的に説明して
大切なことをきちんと明確にする
といったものです。