クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。
 
 
 
TVでもネット動画でも、
ビッグモーターの不正問題が
取り沙汰されていますね。
 
自分の貴重な時間を費やして、
それを観ているのなら、
一つでも、
自分自身の学びに繋げたいところ。
 
 
今回は、
ビッグモーターに関わる報道から、
 
・ビジネスマン
・リーダー
・経営者
 
等の側面から学べることを5つ
 
下記にまとめました。
 
 
 
 
 

1、感情論に流されず、『行為』に目を向ける

 
 
普通に報道を見ていたら、
 
・「数字に厳しい組織体制で、従業員はかわいそうだ」

・「降格を匂わされたら、ストレスは半端なかっただろう」

という、
少々、従業員を同情する気持ちになるります。
 
 
 
しかし、よくよく考えてみたら、
 
✓「ノルマがどう」
✓「パワハラがどう」

✓「降格がどう」

と言おうが、
「結局、不正行為をしたのは、社員本人だろ」
「車を不必要に傷つける行為をしたのは現場社員だろ」
 
とも見れます。
 
 
今どき、人材市場は売り手市場なのだから、
パワハラ組織なら、
見限って辞めても、
そこまで転職は難しくないだろう。
 
と考えられないでしょうか。
 
 
 
 
きちんと、
内部告発として、
今回のように声を上げ、
不正を表に出した行為には敬意を表します。
 
 
が、
さも被害者のような顔をしていても、
「結局は、その悪事に手を染めたのは誰か?」
 
という話です。
 
同じ状況下でも、悪事に手を染めなかった人もいたでしょう?
そんな人はゼロなのか?
 
 
 
本当に優秀な人材なら、
組織風土を見て、
 
「ここは、私が長居する場所ではない」
 
とさっさと見限って、
他の、適切な場所で
自身の、能力と時間と労力を使うことだろう。
 
 
「パワハラやノルマ…
過酷な環境で大変でしたね」
 
そう言いたくなる気持ちをグッと堪えて、
✓誰が
✓何を行ったか
 
に目を向けましょう。
 
 
 
感情論や空気感に惑わされず、冷静に事実に目を向けることが大事
 
 
 
 
 
 

2、天才がバカになる瞬間

 
 
創業社長が優秀だと仮定しましょう。
 
そんな優秀な人でも、
急に盲目になることがあります。
 
 
 
それは、
「こと、息子のこととなったら、目が曇る」
 
というモノ。
 
従業員には厳しい創業社長も、
こと息子・娘のこととなると、
急に甘い目になりがち・・・
しかも自覚がない・・・
 
これは思いの外、多いケースです。
 
 
私はこの現象を、
一次情報として、
間近で目にしてきました。
 
 
従業員には過剰に規律を求める割には、
同じ従業員・部下である息子に対して
過保護・過干渉なくらいに、
心配ばかりして、手を差し伸べる。
 
 
息子に対しては、
キツイことが全く言えず、
明らかに間違った行為をしていても
見て見ぬふり。
 
いや、
周囲がその間違った行為に対して、
声をあげても
庇うくらいの勢いになる…
 
それが、
経営トップであろうと、親の性。
 
 
 
これを他人事として笑っている場合ではありません。
 
大事なのは、
「自分は大丈夫か?」と我が身を振り返ること。
 
 
自分の子に
自社への入社を勧めて、入ってくれた場合、
いきなり役職をつけていないか?
 
他の同程度の能力のある社員より
高待遇にしていないか?
 
 
自分が思っている以上に、
他人は、
『二代目』に対して、厳しい目でジャッジしています。
 
 
 
子どものこととなると、目が曇っていないか?
→「自分に限っては大丈夫」
→本当か?
 
 
 
 
 

3、身内だけでやっていると、組織はやがて腐敗する

 
 
非上場の組織に多いこと。
 
 

『会長・社長が雲の上の存在になって、誰も、何も言えない』

 
 
 
外部の人から見たら、
明らかにおかしなことでも、
その村社会の中では正解となり、
誰も本当のことを言えない・・・
 
 
これは、よくあるのです。
 
 
かつての
 
・相撲業界
・日大
 
もそうだったのでしょう。
 
 
 
✓第三者の目

✓忖度しないフラットな視点

 
これがないと、
組織はやがて腐敗するのは、
歴史が語っています。
 
 
もうこれは、
『人間の特性』とも言えるでしょうね。
 
 
 
 
多少、目先の心地良さが失われても、長期的繁栄のためには ”第三者の目” は欠かせない
 
 
 
 
 
 

4、拾う神もいたはず。刷新の機会を挫いては、ジ・エンド

 
 
旧社長と旧副社長が退く。
そして、
新しい社長が
これまでの膿を出して、
刷新して、
抜本的に改革していこうとするなら、
 
まだ、復活の兆しがあったかもしれません。
 
 
が、
新しく就任した社長がまず、
改革として手をつけたことが、
 
『LINEの削除依頼』
 
というのは、
多くの人がため息をついたはず。
 
 
いろいろと正当化しても、
それは
 
「証拠隠滅」
 
に他ならない。
 
 
どんなに理由をつけても、
すべてこじつけとなる。
 
 
 
どん底の時でも、本気の構造改革の姿勢を見せれば、
万が一に拾う神が現れる。
 
そこで
「やっぱ変わらないか…」と思わせると、ご臨終になります。
 
 
 
どん底の時こそ、「誠実さ」と「本気の改革」が必須
 
 
 
 
 
 

5、「他人事」の姿勢は、情状酌量の余地をなくす

 
 
何か問題があった時に、
まるで他人事のように語る人を
しばしば目にします。
 
 
自分にも原因があるのに、
まるで他人事のように、
被害者のように、
語る人を見た時、
 
人は
「あ、こいつダメだ」
 
と思ってしまいます・・・
 
 
人間、
こういう時は、
怒りを通り越して、呆れてしまうものなんですよね。
 
 
 
その、他人事のような対応を目にしている人は、
 
「あんたも、その一員だろ」
 
と心の中でツッコんでいます。
 
 
 
何事も「1%でも自分に非がなかったか?」を考えてから、口を開こう
 
 
 
 
 
 

6、まとめ

 
A、感情論や空気感に惑わされず、冷静に事実に目を向けることが大事
B、子どものこととなると、目が曇っていないか?
C、多少、目先の心地良さが失われても、長期的繁栄のためには ”第三者の目” は欠かせない
D、どん底の時こそ、「誠実さ」と「本気の改革」が必須
E、何事も「1%でも自分に非がなかったか?」を考えてから、口を開こう