クリニック専門 組織コンサル
ほうすう(鳳雛)の田原です。
 
 
スタッフは、院長ほどやる気に満ちていない

 
今回は、
 
「年末年始にやっちゃう、院長の失敗事例」
 
に関してお伝えいたします。
 
 
 
 

1、要点

 
・意識が高い院長ほど、やりがちな失敗
・院長は求め過ぎ
・スタッフへの課題は、これ一つのみ
 
 
 
 

2、年末年始、院長の過ち

 
意識の高い院長ほど、
年末年始に失敗することがあります。
 
 
それは…
 
『スタッフに課題を与え過ぎること』
 
です。
 
 
年末年始に、時間がたくさんあるからといって、
スタッフにも
 
・ビジネス系動画の鑑賞
・それの感想文
・来年の目標設定
・抱負の策定
・年間計画書の製作と提出
 
 
 
等々…
 
これらを課題として与えます。
 
特に、
 
・独身
・子が自立した
・バツイチで今は独り身
 
 
といった院長ほど、
上記の失敗を犯しがちです。
 
 
自分が意識も高く、
家族との時間も少ないという基準で考えて、
 
「自己を高めるためにはこれくらい当然だろう」
「患者満足を考えたら、年末年始も勉強するのは、当たり前だろう」
「あいつら、こちらから課題を出さないとやらないんですよ」
 
 
という思想が根本にあり、
いつまでも『昭和』のマネジメントをするわけです。
 
 
確かに、
ごく一部の、『仕事人間スタッフ』は
上記の課題を熱心にこなし、
院長に感謝することもあります。
 
が、
 
多くのスタッフは、
 
・小さなお子様がいる
・彼氏と年越しをする(前から約束していた)
・家族や親族との付き合いがある
・年末年始くらいリラックスしたい
・寝正月を過ごしたい
 
といった環境や価値観もあるのです。
 
また、スタッフさんは院長と違って、
頑張って成果を出すことに『意義』がそれほどないのです。
 
院長であれば、
自己研鑽して、
それが成果に繋がれば、
 
・自分のクリニックが大きくなる
・業界での立場も大きくなる(見栄を張れる)
・自分の実入りも増える
 
 
といったメリットがありますが、
スタッフさんにはそれらが、ほぼありません。
頑張る意義がそこまでないのです。
 
 
 
明らかに就業時間でなく、
家族とゆっくり向き合える、年に一度の機会に、
 
「また院長がなんか言い出した~」
「これって労基法に抵触してない?」
 
 
という方向にスタッフさんの意識が向かれたら、
返って院長にとってマイナス効果となるのです。
 
 
年末年始くらい、
スタッフの自由にさせてあげればいいのです。
 
 
 
 
 

3、年末年始の課題は?

 
 
要するに、
意識の高い院長ほど、
 
『スタッフに求め過ぎる』
 
という傾向があります。
 
別の言い方をすると、
そのような院長は、欲張り過ぎなのです。
 
「じゃあ、年末年始の課題はゼロにするのがいいの?」
 
 
私の回答としては、
次のようなセリフをスタッフに投げかけることです。
 
・「今年も一年お疲れ様でした。皆さん、~~~~」
といった、スタッフへの労いの言葉
 
 
・「年末年始の間に、何かの勉強をしろとか、目標を立てろとか、
課題をしてこいとかは言いません。」
 
「一つだけ。」
「臨床以外で、来年の6月までに習得するスキルを考えてみてください」
 
といったものです。
 
『臨床以外のスキル』
 
とは、
例えば
 
・カウンセリング力
・リーダーシップ
・マネジメント力
・コーチング
・プレゼン力
・効率的片付け
・PCスキル
・デザイン
・ロジカルシンキング
 
等です。
 
 
臨床のスキルは、
必要に迫られるので、
比較的、放っておいても覚えていきます。
 
しかし、
上記のようなスキルは、
本人にアンテナが立たない限り、
なかなか身につけようとはしません。
 
特に
 
・看護師
・歯科衛生士
・放射線技師
・臨床検査技師
・理学療法士
 
等、有資格者には顕著です。
 
 
実際に、
Drや有資格者の方の口から
 
・「看護師はITに弱い人がほとんど」
・「歯科衛生士は、歯マニアで、世間常識には欠ける」
・「看護師も検査技師も、ビジネスのことはほぼ無知だ」
 
 
といった言葉をよく聞きます。
 
 
私が言ってるんじゃないですよ(笑)
 
院長や看護師ら当人が言っているんです(笑)
 
その、考えてきたスキルを身につける具体策に関しては、
来年以降、営業再開してから伝えていきましょう。
 
 
 
 
 

4、まとめ

 
A、院長は欲張り過ぎないこと
B、年末年始は、スタッフ当人だけでなく、ご家族との関わりもあるから、
 課題を与えすぎない
C、「臨床以外で身につけるスキルの分野を考えてきて」
 年末年始はこれ一点のみを課題とする
 
 
 

5、追伸

 
ただ、
院長は起業家です。
 
従業員であるスタッフとは違います。
 
院長が年末年始に
時間を割いた方がいいことは、また違ってきます。
 
ご家族との対話も大切にしつつ、
「まとまった時間がないとできないなぁ~」
とご自身が考えられていた自己研鑽を、まさにやりましょう!
 
 
 

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