さて、今回は
 
「森喜朗氏騒動に学ぶ、医院運営」
 
に関してお伝えいたします。
 
 
現在、
ネットニュースでも、TVでも
どこやかしこで森氏の発言関連が伝えられています。
 
私は、
森氏の実力や熱意、人脈がどうだったかは
実際に見ていないのでわかりませんし、
貢献度も存知ないので、
それへの是非はここでは言及しません。
 
 
「医院経営」や「医院運営」
という観点から
一連の森氏騒動からの学び・気づきを
私見で述べたいと思います。
 
 
 
 
 

1、要点

 
・嫉妬
・影響力のある怠け者
・ダメ会議
 
 
 
 

2、余人をもって代え難いだと?

 
 
私が気になったのは、
自民党の世耕弘成参議院幹事長の発言。
 
森喜朗氏が辞任すべきかどうかの問いに
 
「余人をもって代え難い」
 
と言った点です。
 
 
 
それを聞いて、私が真っ先に思ったのは、
 
「どれだけ人材不足なんだ…」
 
というものです。
 
 
現在83歳で、癌の病歴もある人の
『代わりがいない』
 
とは、
 
「なんと脆弱な組織なんだ…」

「なぜ、いつでも代わりがきくように、育成をしなかったのだ…」

 
という話になります。
 
 
 
 
「余人をもって代え難い」が事実なら、
 
邪推をすると、
森喜朗氏は、
 
・権力を自分独りで独占したかったのでは?
・「組織全体の向上」より、「自分を頼りにしてほしい」を優先したのでは?

・他人に自分のノウハウや知見、人脈を譲っていく気がなかったのでは?

 
とも可能性として考えられるし、
そのような憶測が出てもおかしくない発言です。
 
 
要するに、
医院の経営でも、
 
・いつ管理職スタッフが産休や育休を取るかわからない
・いつ・誰が退職するかもわからない
 
 
そういうものですから、
 
・「あの業務はAさんしかできない」
・「あの患者さんのことはBさんしかわからない」
・「あの機械はCさんしか使いこなせない」
 
 
こういう状況は非常にマズイのです。
万一の時に、業務が滞ります。
 
業務が属人化しているのなら、
早め早めに、
他の人にも伝承していかないと危険である
 
ということです。
 
 
 
 
 
 

3、森喜朗氏の発言は他人事でない

 
 
森喜朗氏の一連の事態を
他人事として傍観するのではなく、
 
 
・私も似たことやってないかな?

・自分も近いこと言ってないかな?

と、
我が身を振り返るのが大事です。
 
 
「自分に限っては大丈夫」
 
とは思わず、
人間、30歳を過ぎれば誰もが、
時代感とズレることがある。
 
自分こそ『老害』かもと
自分を疑うことが非常に大切です。
 
 
 
私自身も
「これ、オッサンの発想になっていないか?」
と自問するようにしています(笑)
 
 
 
 
 
 

4、政治力? 影響力のある怠け者

 
 
私は、
贔屓にしている政党も政治家もいません。
 
そして、
永田町こそ『進化』の遅い、
昭和の価値観を大事にしているところ
だとも感じています。
 
「政治力」
という言葉をちょくちょく耳にしますが、
政治力とは一体何なのでしょう。
 
 
政治力という、
よくわからないものを一言に凝縮するなら、
 
『嫉妬対策』
 
ではないでしょうか。
 
 
もう少し広く言えば、
「他者感情の調整力」
 
 
その善し悪しは置いておいて、
大義を持ってプロジェクトを遂行する時、
政治力は必須なんですよね~
 
 
 
基本、人は
自分にメリットがあるから、労力を割いて動く。
 
組織の皆が、
「正しいこと」に賛同するわけではない…
 
皆が、
自分の目先の心地良さを犠牲にしてでも
「全体メリット」を優先するわけでもない…
 
 
正論だけで話が通ることはないのが現実…
 
 
 
 
まとめましょう。
 
医院の改革をする上でも、
合理性や正論を振りかざすだけではダメ。
 
現実的には、
足を引っ張る人が必ず現れる。
 
プロジェクトを実施する時は、
 
『影響力のある怠け者』
 
の対策は欠かせません。
 
 
「影響力のある怠け者」にとっても
将来的にメリットがあることを説明したり、
あるいは、
反発してきた時のシナリオ、
論理構成を準備したり
 
そういう根回しも重要であったりします。
 
 
 
 
 
 

5、森喜朗氏の功罪

 
 
一連の報道の中で、
森喜朗氏の功罪が報じられました。
 
要するに、
「罪」の部分だけでなく、
「功」の部分も報道されたわけです。
 
 
では、
改めて、リーダーとは何か?
 
トップ、リーダーに必要な能力を考えましょう。
 
 
私が思うに、
リーダー(院長・管理職)に必要な能力とは、
 
 
・曲者も味方につける

・利己的な抵抗勢力を諭す

 
等の力に加えて、
 
・他者を尊重する器

・若者の声も拾う感度

 
 
ということだと思います。
 
 
 
もう一度言うと、
 
・曲者も味方につける
・利己的な抵抗勢力を諭す
・他者を尊重する器

・若者の声も拾う感度

 
 
 
このあたりを
意識してスキルUPしていったり、
上記を意識して、言葉を選んだり、
行動していくことが院長や管理職にとって大事なことです。
 
 
 
 
 

6、会議

 
 
ネットニュースを見ていると、
これまで、
森喜朗氏が絡んだ、スポーツ関連組織の
『会議』
は、
事前に権力者だけで結論が決まっていて、
 
会議は形式だけで、
既に決まったことの報告のみ
 
という形だったという記事もありました。
もともと、会議参加者で意見を出し合うはずの会議は、
権力者の決定事項を伝えるだけの場。
 
それこそ、
会議参加者は「わきまえて」いないといけないわけです。
 
 
上記の真偽は置いておいて、
 
 
これは医院の会議でも
意外と多いかもしれません。
 
 
「ミーティング」
をすると言いながら、
蓋を開けば、
 
 
a、院長が一人でずっと喋る
b、スタッフの発言も、役職者しか口を開かない

c、新人が意見するなんて以ての外の空気感

 
 
こういうことに
貴方も心当たりはないでしょうか?
 
 
 
ミーティングの具体的な運営方法は
他の機会に任せますが、
上記a~cのようなミーティングをしているのなら、
即刻改めるべきです。
 
時間と人件費が勿体ないですから…
 
 
 
 
 

7、まとめ

 
 
A、業務の属人化をゼロにしていきましょう
B、「自分こそ老害では?」と疑いましょう
C、プロジェクトは、正論だけでは失敗する
D、リーダーの能力・リーダーの器を改めて意識しましょう
E、ミーティングは、発言が誰かに偏っていませんか?
 
 
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