仕事をしていると、
「時間が足りないなぁ」
と感じる瞬間があると思います。

人によっては、毎日感じているかもしれません。

また、
やる気がある人ほど、「時間が足りない」と感じ、
やる気がない人ほど、「まだこんな時間か・・・」とため息をつきます。

ですから
「時間が足りない」と感じるということは、
それだけ仕事へのモチベーションが高いとも言えます。

 

 

1、時間が足りない理由

結論、

「時間が足りないのは、説明が長いから」

です。
もちろん、他にも理由があったりしますし、
患者様の話が長いというのもあると思います。

ただ、院長含め、医院の全員が、
わかりやすい、シンプルな説明ができているのか?

中には、
長ったらしく、口頭のみで機関銃のように早口で説明している人もいる。

もちろん、本人が
「私は説明が下手」
などとは、露程にも思わないのだが・・・

説明する側にしたら、
既知の知識である上に、
何人もの患者様に説明していることだから、
当たり前の事実ように、ガーッと話すのだが、

聞いている方にしたら、

「何を説明しているのか、よくわからない」
  ↓
「でもなんか、急いでいるようだから、とりあえず『わかりました』と言っておこう」

と気を遣ってくれている患者様もゼロではないでしょう。

これは、これまで多くの医院様で診療を見てきて
明らかになったのと、
私自身が患者の時の経験則からも、間違いない。

 

 

2、最初にすべきこと

まずは、

「本当に、わかりやすく、簡潔な説明をできているか?」

と全員が、自分含め、他者全員にも再確認する必要があります。

『現状把握』というものです。

 

必ず一人くらいは、

「それはあなたが自分の頭の中でわかっているだけの話で、
相手には全く伝わっていないだろう」

という説明をしている人もいます。

ある種、自己満の世界で、
聞き手にしたら、初耳の話なので、
口頭でガーッと言われても、イメージが全く湧かないわけです。

で、
そんな説明をしても、聞き手(患者様)は理解ができず、
フラストレーションしか残らないから、
受付で再度質問をしたり、
受付で愚痴をこぼしたりして、
他の部署が時間を奪われて、診療がズレこんでいくわけですね。


さらに受付の人の

「私は悪くないのに、私が愚痴られる・・・」

といったモチベーションの減退というおまけまでついてきます。

 

 

3、では、どんな説明をすればいいのか?

予約を切って、診療の時間を潰してでも、
研修の時間を作り、ロープレしてみることです。

医院の中で、何人かは、
ウダウダ、的を射ていない、贅肉の多い説明をしているものです。

実際に、私はこれまでクライアントの医院様で
ロープレをしてもらうことも多かったので、間違いありません。

中には、ネットである程度医療知識を持って、来患されている患者様に
対抗意識を持って、『勝負』をしてしまっている人もいるくらいです。

 

大事なのは、

A、絶対に、結論から述べる
B、結論の後、立て板に水の如く話すのでなく、患者様の反応を見ながら、少しずつ論拠を述べる
C、口頭だけではわかりにくいので、4色ボールペンでイラスト描きながら伝える

 

 

4、注意点

十把一絡げの説明ばかりせず、
その聞き手が

・「何を訊きたいのか?」
・「何にスッキリしていないのか?」
・「声に出さない、心配事は何か?」

等を、質問をして探ったり、
患者様の表情から察知していくことが重要です。
どれだけ忙しくても・・・

 

 

5、説明下手と説明上手

説明が上手い人は、

・イラストを描きながら、説明をする
・相手に合わせたスピードで話す
・双方向で話をする
・相手の様子を見ながら、口を開いていく

説明が下手な人は、

・相手が誰であっても、常にゆっくり(or早口)で喋る
・口頭のみで説明する
・一方的に説明する
・『わからないことないですか?』と言いながら、急いでいるオーラを出す

イラストを描きながら説明する
というのは、一見時間がかかりそうですが、
『百聞は一見にしかず』とはよく言ったもので、

口頭で話す時間を半分に抑えてでも、イラスト活用する方が、
人間、理解が高まるものです。

レントゲンを指しながらだけの説明でもわかりにくいです。
噛み砕いたイラストが一番伝わりやすいですね。

私の、患者としての経験談からも間違いないと思います。

 

 

6、まとめ

・予約を切ってでも、ロープレを行う
・口頭のみでは伝わらないので、図解・イラストを活用する
・相手の理解力に合わせたスピード感を意識する
・まずは、質問への結論のみ述べる
・話す時間を抑えて、相手の『求めていること』を探る