クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。

 

教え方に関しての第三弾です。

育成に欠かせないのは、
実は・・・

フィードバックです。

 

 

1、育成の流れ

教育・育成の順番は、
ざっくり、こんなところでしょう。

A、教える
 ↓
B、理解できる
 ↓
C、実行できる
 ↓
D、フィードバックで修正・洗練

 

A~D、
すべて成長に繋がることですが、
とりわけフィードバックこそ、成長度が高いのです。

フィードバック・・・

今の自分(教わる側)にとって、
・できていること
・足りないモノ
・磨く余地があるモノ

 

これらを他者から教えてもらうことによって、
・その言葉を受け入れて
・自分を冷静に客観視し
・そして、改善行動を取る

というものです。

 

上記A~Cは、
まあ、どこの組織でもやっていることなのですが
Dのフィードバックには
いろいろな障壁があります。

だから、Cで止まることが多いのです。

 

 

2、フィードバックの障壁

教育で、教わった側が、
フィードバックを受けるには、
いくつかの壁があります。

ア、自分の足りないところも指摘されるであろう、心の壁(耳が痛いことは避けたい)
イ、耳が痛いことを聞いてまで、さらに成長したい意欲が本人にあるか
ウ、フィードバックする側の受け入れ態勢

アとイは、
教わる本人の『考え方』の熟練度に起因してきますから、
その辺りは、
私がお仕事でご縁があったクリニック様には、
研修やコンサルの中で、
若手人材の方に、お伝えしています。

 

ここで取り上げたいのは、

ウ、フィードバックする側の受け入れ態勢

です。

要するに、
院長やリーダー、
果ては、医院全体の雰囲気作り、
そちら側の問題です。

 

人は、
その行為が、
『快』であれば続きます。

その行為が、
『不快』であれば続きません。

極々、当たり前のことです。

 

要は、
フィードバックを受けに行く行為が、
「快」であれば、若手自ら進んで受けに行きますし、

フィードバックが「不快」であれば、
そこから逃げるようになり、消極的になります。

院長はリーダーは、
「フィードバック」という業務を
いかに『快』に感じれるようにするか?

そこに育成の本質が隠れています。

 

 

3、フィードバックを「快」にする

 

私の肌感では、
まだまだ多くの組織が、
フィードバックが「不快」な場となっていて、
若手は自発的にそこに行こうとしていません。

では、
具体例として、
リーダーが行うフィードバックには、どのような「不快」があるのか?

 

a、ダメ出ししか伝えない
b、面倒くさそうな表情をする
c、教わったことが習熟度が低いとタメ息をつく
d、言葉がガサツ
e、終わりが見えない

等です。

 

<詳細>

a、ダメ出ししか伝えない
→できていること、本人なりに努力している過程、それらをきちんと認める言葉は必要です

b、面倒くさそうな表情をする
→若手は善意(成長意欲・医院全体メリットために)でフィードバックをもらいに行っているのに、
 面倒そうな顔をする先輩もいます。それによって、若手は、二度目以降が億劫になります。

c、教わったことが習熟度が低いとタメ息をつく
→人によっては、向き不向きがあるので、皆がすぐに覚えられるわけではありません。
 言葉以外の、相手の否定のメッセージは気をつけた方が良いです

d、言葉がガサツ
→まだすべての業務を覚えていない状態の人は繊細です。
 自分が若手だった頃を思い出して「言葉選び」は慎重にいきましょう

e、終わりが見えない
→教えを乞われるというのは、ある種「自分を必要としてくれている」ということなので
 リーダーや院長の中には、教えを乞われることが嬉しくて、ついつい話が長くなる人がいます(笑)
 教えてもらう側にしたら、質問に対しての回答をサクッと教えてほしいだけなのに、
 関係ない話までダラダラと話されて、いつ終わるかわからない状態は「不快」に繋がります。

 1訊かれたら、1答えましょう。
 1の質問に、5も10も回答しなくて良いです。

 そして、フィードバックといえど、基本は『対話』です。
 リーダーや院長が一方的に話す場ではありません。
 簡潔に回答して、相手の反応を確認しながら、話を進めましょう。

 

 

 

4、まとめ

A、育成に欠かせないのは「フィードバック」
B、フィードバックの場が『快』でないと、それは続かない
C、フィードバックとはいえ、院長・リーダーが喋り過ぎの状況は赤信号

 

 

5、追伸(若手の考え方教育に関して)

 

上記で少々申しました、

教わる本人の『考え方』の熟練度

に関して、
その内容を少し述べるなら・・・

 

私は、
例えば新人研修や管理職研修で、
このようなことを述べています。

「あの人はプライドが高い」「私はプライドが高い」という言葉をたまに耳にしますが、
そもそも、どのようなことを「プライド」と考えているのでしょう。

社会人である以上、成果を出す前にプライドを持って、どうするつもり?

成果を出して、周りの人、世の中に貢献できる。
貢献できる自分だからプライドを持っていい。
それができる前に持っているプライドは、すべて邪魔。

なぜなら、フィードバックを歪めてしまうから。
学習とは、フィードバックを伴うもの。
フィードバックは自ら訊きに行くべき。

フィードバックをもらうには、
言ってくれやすい雰囲気が大事。
素直かどうか。
打たれ強いかどうか。
お礼が言えるかどうか。

成果も出せずに、独りよがりで持っているプライドは「矜持」ではない。
プロ意識、プロとしてのこだわりのことを「プライド」という。

・虚栄心
・不必要なこだわり
・勘違い
であれば、

それは単なる、わがままな世間知らずの子どもの「傲岸」と言われても仕方ない

 

もちろん、
スタッフ様と私の、信頼関係によって言い方は変えます。

初対面から、上記のような厳しい言い方はしません笑

ただ、
院内のメンバーだと、
勘違いしているベテランスタッフに、
本音が言えない医院様も少なくないです。

どこかで、誰かが、
上記のようなセリフを言うことによって、
医院全体がプラスの方向に、転換することは多いです。

 

 

 

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クリニックのリーダー・管理職の方々は、
 
・我流の教え方
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