クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。
中途採用のスタッフが入ってきた時、
どのような点に気をつければ、
ムダな作業、ムダな衝突を避けられるのか?
中途採用スタッフが
・医院に早く溶け込み
・その人の変な癖をなくし、自医院のやり方に馴染ませ
・その人の良さを活かす
ここに到達するにはどうしたらいいのか?
今回は、そのやり方を
シンプルにまとめます。
結論、
この5段階の順にやっていきましょう。
1、その人の「できること」「できないこと」を把握
2、医院として「やらなくていいこと」を伝える
3、ウチが力を入れていることを伝える
4、その人の経験や、以前の職場の素晴らしい取り組みを拝聴する
5、ウチではどのような業務・役割を、将来していきたいか?の確認
です。
目次
1、その人の「できること」「できないこと」を把握
中途採用スタッフの能力の範囲を確認しましょう。
その時大事なことは
『本人談のみで判断しない』
ということです。
本人談は当てにならないことも多いです。
特に入職してきたばかりの時期だと、
「できない発言」をすると、マイナスの印象になるのではないか?
と本人が勝手に思い込んで、
できもしないことを
できると誇張して言うこともあります。
また、
採用面接の時に多少、風呂敷を広げて言っていた発言があれば、
それに整合性を持たせるべく、
これまた、ウソをつくケースもあります。
もう一度言います。
『本人談を鵜呑みにするな』
では、
どのようにして、能力の範囲を把握するかというと
a、本人に訊く
b、自分の目で確認する
c、他の現場スタッフにも仕事の様子を確認する
この三点から、
新しく入った中途採用スタッフの能力の範囲を把握しましょう。
2、医院として「やらなくていいこと」を伝える
これ、意外と大事です。
中途採用スタッフは、
以前の職場の価値観を基に、
「良かれと思って」様々なことに気を遣って動くこともあります。
場合によりそれは『有難迷惑』であることも・・・
本人の固定観念、思い込みで動かれると、
返って現場がひっかき回されることもあるので、
最初の内に
そのスタッフが以前の職場でやっていたことを確認し、
『当院では、〇〇には力を入れていないので、ひとまずやらなくていい』
というモノを複数、ピックアップしましょう。
それを紙に印刷して、
本人に、
紙 + 口頭
両方で伝えましょう。
3、ウチが力を入れていることを伝える
中途採用スタッフは、
新しい職場では、何に力を入れて働けばいいのかわかりません。
わからないが故に、
戸惑い、最初は遠慮がちな働き方(様子見)になります。
この事態を最初の内に、医院側から解消していきましょう。
「ウチは〇〇に力を入れているから、そこを特に重視してほしい」
と。
例)
・スピードよりも丁寧さに力を入れている
・接遇を第一と考えています
・同じ職種の人への報連相は忘れないようにしましょう
等
4、その人の経験や、以前の職場の素晴らしい取り組みを拝聴する
上記1~3で、
こちら側のやり方・考えを伝えました。
次は
相手を尊重しましょう。
新しく入った中途採用スタッフの
これまでの経験や、
今までの職場での取り組み、体験談を拝聴して、
・この人には、特にこの分野で力を発揮してもらおう
・以前の職場の良い取り組みは、ウチでも活用していこう
このようなことをゴールとして、体験談を伺いましょう。
場としては、
中途採用スタッフ・院長・女性スタッフ
の三者でやるのが理想です。
3人分の人件費を犠牲にしてまで話す機会を設けるわけですが、
それでも決行した方がいいです。
なぜなら、
新しく入ったスタッフは『不安』があるからです。
下手な対応をすると、
早期退職にもつながります。
コミュニケーションを取る意味合いとしても、
採用経費をムダにしないためにも
一度、
診療後にでも、ご飯を食べながら、
三者で話す機会を設けた方が、
長期的利益は大きいでしょう。
5、ウチではどのような業務・役割を、将来していきたいか?の確認
最後に、
ご本人の要望も聴きましょう。
それを知らない限りは、
こちらも
「何でサポートしていけばいいのか?」
が見えづらいでしょう。
中途採用スタッフ本人が、
ウチで、
・どのような働き方をしたくて
・昇格等にはどのような考えのタイプか?
・どのような役割の仕事が好きか?
この辺りを確認しましょう。
これも、
院長と中途スタッフ
の1対1だと、
綺麗事しか言わない可能性も出てくるので、
三者で聴くのが良いでしょう。
こちらが期待したよう回答は、出ないかもしれません。
・プライベートも大切にした働き方をしたい
・特に希望はありません
・なるべく定時で退勤したい
このような回答も
まあ、普通にあるでしょう。
それも踏まえて、
ご本人の考え、価値観を知りましょう。
6、まとめ
A、中途スタッフが入ったら、最初のうちに話し合いの場を設ける
B、本人の「べき論」と、医院の「求めること」に行き違いがないようにする
C、中途スタッフを尊重して、本人の考えや価値観、経験を拝聴する
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