クリニック専門 組織コンサル
鳳雛(ほうすう)の田原です。
Q、他者に厳しい従業員が『癌スタッフ』と化している。悪影響が大きい
A、院長が本気で育成しない限りは、変わらない
逆に言えば、
本気で、相手が成長できることを信じ、根気強く見守れば、
良い影響を与えることができ、
結果、自発的にスタッフは変わります。
目次
1、「他者に厳しいスタッフ」の本当のところ
「彼女は、自分にも他人にも厳しい人で・・・」
よく聞くやつ。
しょっちゅう耳にします。
私はこのセリフを聴いた瞬間、アラートが鳴ります。
「本当かよ。単純に、面倒くさがっているだけではないか?」
と思います。
少なくとも、
主任やリーダーといった立場のスタッフであれば、
「私は自分にも他人にも厳しいので…」
なんて言い訳をする前に、
・育成も「仕事」の一環なんだから、感情のコントロールをきちんとしろよ
・育成も技術。きちんと言葉選びを考えろよ
・自分に厳しいとしても「他人にも厳しくして良い」という論理にはならないよね
こう、問い詰められても仕方ありません。
2、まずは分析
しばしば耳にする、
自称・他称「厳しいスタッフ」
彼女は一体何なのでしょう?
ポイントは3つあります。
a、本人は自分がズレているとは露程も思っていない。自分が正しいと思っている
b、「患者様のため」「医院のため」という正義を盾にして、スタッフやチームワークを軽視している
c、昭和の価値観
という点です。
詳しく見ていきましょう。
<a、本人は自分がズレているとは露程も思っていない。自分が正しいと思っている>
↓
私がこれまでコンサルティングの仕事してきた中で、
「間違いない」と断言できることがあります。
院長にヒアリングし、他のスタッフの方にもヒアリングした上で、
皆が『問題スタッフ』と認識しているAさん。
そのAさんに直接1on1で話を伺うと、どんな発言が出ると思いますか?
さぞ、自分のダメさに嫌気がさしていて、反省はする。
わかっちゃいるけど、問題行動をしてしまう・・・
と、思いたいでしょうが、
そんなことはない!
何か問題の事態があったとしても、
「院長に原因がある!」
「Bさんのせい!」
と本気で思っているのです。
自分に原因があるなんて、ほぼ考えていません。
どこまでも『他責思考』です
<b、「患者様のため」「医院のため」という正義を盾にして、スタッフやチームワークを軽視している>
↓
しばしば目にします。
「患者様のためだ!」
「患者様の命が懸かっている!」
それを声高に叫ぶ人・・・
もちろん、それは非常に大事で異論はないのだが、
そこに偏り過ぎて、他のことが盲目になるのも考えモノ・・・
患者様ファーストも大事だが、
チームワークも考慮した行動・言動も大事。
他のスタッフへの気遣いを軽視すると、
チーム全体の生産性が下がり、
結局は、その、
「患者様のため」にとって、マイナス効果となる。
こういう偏った考えのスタッフには、
『チームとしての総合力』の丁寧な説明が必要となります
<c、昭和の価値観>
↓
そもそも、価値観がズレている人がいるんですよね。
基準がズレている。
カッコ良さをはき違えている。
間違った思い込みがある。
リーダーシップというモノを、
・強引に周囲を引っ張ること
・強そうに見えること
・声がでかいこと
・命令口調で喋ること
・エラそうにすること
・仏頂面をすること
と、はき違えている。
目も当てられません・・・
この場合、私であれば、
『自分の過去の失敗談』を交えて、
今の時代の、好ましいリーダーシップの説明を丁寧にいたします。
3、「本気で育成する」とは?
私は、
スタッフ様への
『コンサル思考の内製化』
を標榜して、
・スタッフ様の変化
・管理職の方のビジネスパーソンとしての成長
に、とことんコミットして、
コンサルティングを行っております。
「本気で育成する」時の注意点の一部をあげれば
A、タイミングを考えて、言うべきことを伝える
B、どれだけ相手に非があっても、感情と尊厳ある人間。言葉を選ぶ
C、口頭だけでなく、課題を紙にまとめて伝える
D、伝えるだけで終わらせず、丁寧な確認作業は必須
E、先に相手の「良さ」「頑張り」も認め、それを先にと伝えないと、課題なんてそもそも聞かない
F、「誰が言うか?」も大事。自身が日頃から真摯に相手と向き合い、信用されないと、どんな指摘も逆効果
G、問題行動の根底に「愛着障害」や「毒親」の存在があるかもしれない仮説を持って臨まないと、本質には近づけない
F、癌スタッフは、発達障害(ASD・ADHD)の可能性も視野に入れて接しないと、根本を間違う
他にも注意点は多岐にわたりますが、
少なくとも
これくらいは押さえた上で、
スタッフ育成に臨まないと、
✔ 注意したことを聞いたフリだけする
✔ 目先、指摘した点を直すが、一ヶ月もすれば、また元に戻る
✔ 「私なりに医院のために頑張っているのに!」と、スタッフルームで怒りをばら撒く
このような事態になります。
現実的に、
スタッフの育成にそこまで時間を割けない院長も多いでしょう。
私のクライアント院長も、
「時間的問題」
「得手・不得手」
を自認されて、
役割分担として、
スタッフの育成も含めた「チーム力の向上」で
当社を活用されています。
4、まとめ
A、リーダーシップとは、エラそうに命令口調で喋ることではない
B、「癌スタッフ」も感情ある人間。丁寧に育成しないと変わらない
C、「癌スタッフ」に、準備なしで、感情的に、下手な育成をすると逆効果となる
スタッフ育成やマネジメントをどうにかしたいと思っている方、
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